なぜ、立派な社員食堂を作っても人が集まらないのか? 「第3世代」カフェテリアへのアップデート術

「せっかく立派な社員食堂を作ったのに、お昼休みしか人がいない」

「カフェスペースを新設したが、いつも同じメンバーしか使っていない」

オフィス環境の見直しが進む中、福利厚生スペースに関してこのような悩みを抱える企業が増えています。
実は、オフィスワーカーが今のオフィスに不満を感じている要素、そしてオフィスで充実していてほしいスペースのトップに、カフェや食堂などの福利厚生スペース(リフレッシュエリア)が挙げられています。

ニーズは確実にあるにもかかわらず、なぜ「使われない空間」が生まれてしまうのでしょうか。そのヒントは、社員食堂・カフェテリアの「役割のアップデート」にあります。


社員食堂の歴史。「第2世代」が抱える課題

日本の社員食堂のあり方は、時代とともに大きく移り変わってきました。

第1世代:単なる食事提供
周辺に飲食店がない事業所などで、従業員へ食事を提供することを目的とした時代

第2世代:福利厚生
外の飲食店よりも格安で食事を提供するなど、福利厚生を主な目的として設置された時代


現在、「使われない」と悩む企業の多くは、この「第2世代」の設計思想のままスペースを作ってしまっているケースが散見されます。食事をとるためだけの場所、あるいは単なる休憩所として設計されているため、昼食時以外の利用価値が生まれにくいのです。

現代に求められているのは「第3世代」のカフェテリアです。これは、食事や福利厚生の枠を超え、働く場、交流の場、共創の場、そして企業のブランド価値を高める場としての役割を担う空間を指します。


時間帯(タイムライン)で顔を変える空間設計

「第3世代」のカフェテリアを実現するために重要なのが、時間帯によって変化するワーカーのニーズに応える空間設計です。

従来の食堂はランチタイムに利用人数が激増し、その後は誰もいなくなるという極端な利用状況になりがちでした。しかし、これからのカフェテリアは、時間帯に合わせて以下のように「顔」を変える必要があります。


このように、朝から晩まで緩やかな放物線を描いて利用者が変化し続ける場を目指すことが、「使われない空間」から脱却する第一歩です。


誰にとっても居心地の良い「ゾーニング」

時間帯によるニーズの変化に対応するには、全員が同じようにワイワイ過ごすための画一的な空間ではなく、お互いが心地よく利用できる「選べる設え」が必要です。

ワーカーの「からだ・こころ・つながり」を満たすウェルビーイングな空間を作るためには、以下のようないくつかのエリア(ゾーニング)を設けることが効果的です。

■ ひとり用エリアの拡充

全員が交流したいわけではありません。景色が見える窓際の席や、目線を遮ることができるパネル付きの席など、一人で集中したり気分転換できる環境を整えます。


■ 人数に合わせた拡張性

一人用から複数人での打ち合わせまで柔軟に対応できるよう、テーブルの奥行きを統一したり、レイアウトを変えやすい家具を選んだりします。ソファタイプやハイスツールなど、イスの選択肢を用意することも重要です。


■ 可動エリアの設置

キャスター付きや折りたたみ式の家具を採用することで、昼食時はもちろん、全体会議やプレゼンテーション、懇親会の会場へと素早くレイアウトを変更できます。


【事例紹介】バーチュー流、人が集まるカフェテリア

株式会社バーチューでは、企業の課題や目的に合わせ、単なる「食事の場」を超えた多様なカフェテリア空間を設計・施工しています。ここでは、具体的な空間レイアウトの事例を4つご紹介します。

①VIRTUE

弊社自身の施工事例です。3階フロアはカフェを彷彿とさせる心地よさを追求。最大の目玉は「オープンキッチン&バーカウンター」の導入です。昼食の場に留まらず、コーヒーを楽しみながらの資料作成や打ち合わせ、勉強会、さらには社内イベントまで、多様な目的に応える仕掛けを随所に施しました。

この設計によって、自然と会話が弾む交流の場へとアップデート。ワーカーが自身の業務や気分に合わせて「働く場を選べる」、エネルギーに満ちたオフィス環境を構築しています。


②環境のミカタ株式会社 事業本部様

2拠点の統合に伴い、カフェテリアを「全社員が集うコミュニケーションの拠点」として設計しました。

テーブル・ファミレス・カウンター席など多様な座席を設け、気分や用途に合わせて自由に過ごせる環境を実現。可動式家具により、ランチタイムだけでなく会議やイベントにも柔軟に対応可能です。併設の開放的な執務エリアと合わせ、組織の垣根を越えた対話を生み出し、企業の活力とブランド価値を高める空間へとアップデートしました。

③東ポリ様

「働く」と「休む」を心地よく切り替える環境づくりをテーマに、新社屋のレイアウトから家具選定までをサポートしました。

特に、窓際には開放的なカウンター席を設置し、大きな窓から差し込む柔らかな自然光のもとで作業ができる環境を整えました。外の景色を眺めながら集中できるこの場所は、個人の生産性を高めるとともに、リフレッシュと業務の切り替えをスムーズにする重要な役割を担っています。

あわせて、白を基調とした休憩スペースにはアクセントカラーの家具とテーブル席を配置することで、「休む」と「話す」が自然に混ざり合う、オンオフの切り替えがスムーズな職場環境を実現しています。

④東西工業様

新社屋の内装監修およびオフィス家具の選定をお手伝いいたしました。

最もこだわったのが「ファミレス席タイプ」の設置です。カフェスペースにこの席を配置することで、囲われ感のある落ち着いた空間を創出しました。食事や休憩はもちろん、来客との打ち合わせや家族の受け入れなど、多様なシーンに対応できる「柔らかさ」を備えたデザインです。執務エリアの集中環境とは対照的に、あえて視線を遮り対話を促すレイアウトにすることで、社内のコミュニケーションにリズムを生み出し、社員が自発的に「集まりたい」と思える心地よい場所を実現しました。


ピーク時の座席数確保から、「多様な目的」に応える空間へ

これからの社員食堂・カフェテリアは、ランチタイムの座席数を確保するだけの場所ではありません。ワーカーの多様な目的に応える空間設計を行うことで、初めて「本当に人が集まるカフェテリア」が完成します。人が集まるカフェテリアの設置なら、株式会社バーチューにお任せください。

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